こんにちは、この度は私のブログにお越しいただきありがとうございます。早速ですが今回は、東京都写真美術館より5月20日から開催されている『アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真』という展覧会についてご紹介します!
皆さんは、前衛的な作品(アバンギャルドな作品)と聞いてどのようなものを思い浮かべますか?奇妙でちょっと怖い形のオブジェや、まるで体調が悪い時に見る夢のような光景の絵画など、非現実的な見た目の作品がそうです。では、写真における前衛的な作品とはなんでしょう?写真はリアルなものを写し取るはずなのに、前衛写真は何をどうして成り立っているのか、不思議に思った方はいませんか? 今回は、その部分に触れてから、前衛写真の系譜をたどり、展覧会についてもご紹介していきます♪
今回は、参考文献としてこちらの書籍を利用しました!代表的な前衛写真もたくさん載っているので、ぜひ読んでみてください♪↓↓↓
そもそも『前衛写真』ってどんなの?
まず、みなさん驚くかもしれませんが、前衛写真は日本生まれ日本育ちの写真スタイルです。
昭和初期から、日本では『シュールレアリスム』や『アブストラクト(抽象画)』といった様式の作品が海外から紹介され始めていました。簡単に説明すると、『シュールレアリスム』は現実世界でなく自分の思考や潜在意識を表現したもので、ダリやマグリットが有名です。『アブストラクト』は形、色、線などで概念を表現したもので、カンディンスキーやモンドリアン辺りが有名です。どちらも20世紀初期を代表する芸術表現ですね。
前衛写真は、この二つに影響を受けて、写真に応用した動きになります。プロではなくアマチュアの写真家たちが多くかかわり、全国の各都市で発展しました。
当時はもちろんCGの技術はなかったので、写真家たちは技法の工夫によって不思議な空間を表現していました。日常の何気ない景色の中の違和感を切り取ったり、モチーフの組み合わせによって新たな印象をもたせたものもあります。プロの写真家ではないこともあり、賞を目指したり世間に評価されたりすること以前に、制作を楽しもうという意識が強かったようです。
前衛写真の発展~衰退の流れ
先ほど軽く説明したように、前衛写真は日本の各都市のアマチュア写真家によって発展しました。
その契機となった一つが東京・京都・大阪・名古屋・金沢で1937年に開催された『海外超現実主義作品展』という写真展です。戦前の写真家たちはここでシュールレアリスムなどの作品に初めて触れ、大いに影響を受けました。
そこから最初に前衛写真の団体が作られ発展したのが大阪です。1937年に関西の写真家団体が集まって『アバンギャルド造影集団』が設立され、コラージュやモノクローム印画(白黒の焼き付けた写真作品)などの技法を高めていきました。その動きが名古屋、福岡、そして東京に広まって団体が都市間で形成されていったのです。
東京では瀧口修造という美術評論家が、前衛写真にきちんとした理論を持たせ、モダンアートの流れに位置づけることを目指しました。前衛写真を単なる『絵画のまねごと』ではなく、『日常現実の奥底に潜む美を見出した独自の作品』と考え、写真の可能性に注目したのです。
しかし、1939年頃から戦争が少しずつ前衛写真の世界にも影響を及ぼしていきます。『前衛』という言葉が左翼っぽいという謎の理由で団体名を変えさせられたり、高級カメラの製造販売が停止されてしまったり、フィルムや印画紙も統制されてしまったりしました。こうして戦争と共に写真の『冬の時代』が到来し、前衛写真は大きなムーブメントとなる前に衰退してしまいました。
もし戦争がなかったら…と悔やまれるばかりですが、厳しい時代でも写真家は作品を残そうとギリギリまで制作を続けました。その思いには胸を打たれるばかりですね。
実際に美術館に行ってきた!(レビュー・詳細)
以上の内容を踏まえた上で、実際に東京都写真美術館の『アバンギャルド勃興 近代日本の前衛写真』を見に行ってきました!!
まず影響を受けた西洋の同時代の写真が展示され、そのあとに大阪、名古屋、福岡、東京の前衛写真が展示されていました!西洋の写真は洗練されていてとてもファッショナブルな印象の中に、どこか哀愁があって不思議な時空間が映し出されていました。一方で日本の作品は、戦前の日本の都市や農村の風景が海外と異なることもあってか、西洋の写真よりも原始的でパワフルな作品が多かったように感じました。『東京都』写真美術館という名前から、東京の作品ばかりなのかな、と思っていましたが、各地(特に大阪)の作品の充実度が高く、見ごたえのある展覧会でした!!
周りには作品を作品を撮影している人がいらっしゃいましたが、会場の注意書きを見る感じでは写真撮影禁止っぽい感じがあったので撮影する際は気をつけてくださいね💦
最後まで読んでいただきありがとうございました!改めて今回ご紹介した本のリンクを載せておきます♪(こちらはAmazonのサイトです)↓↓↓
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感想・コメントなどいつでもお待ちしております!!
コメント
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